キネマ館の支配人だったYさんから電話があったのは11月半ばのことでした。「移動式35ミリ映写機を売りたい人がいるんだけどどう?」という内容でした。機材を手放す背景のひとつが今進行中のデジタル化だ、という話をしたところ「なるほどね。」と言われました。
映画館のデジタル化は映画館だけが関係することではありません。たとえば、帯広・十勝は自主上映会が盛んな地域と認識しています。「観たい映画があれば自分たちの手で上映会をやろう!」この気風は大好きです。私自身、赴任先で「青二才」と呼ばれていた時に町の若者たちと上映会をやったのが24歳の時でした。私たちがお世話になっている「大通茶館」でも映画上映会が何度もありました、主催がどこだったのかわかりませんが、参加したことは覚えています。
東京・有楽町の朝日ホールで開催された「東京フィルムメックス公開シンポジウム」に参加してきました。大分シネマ5の田井氏は「映画館でのデジタル化は40%が完了している。2012年春には大半のシネコンが整備を終える」と発言、映画がデジタル配信化される日が間もなく来るのです。その結果予想されることは、35ミリフイルムでの上映が(基本的に)なくなるということです。ブル―レイ・DVカム等の上映ができなくなります。そして、公共ホールでの自主上映会は不可能になります。これっておかしくありませんか? 今まで可能だったものができなくなるのですから、代案を出してくれないと困ります。でも今のところそんな話はありません。同様に「CINEとかちはどうするの?」か問われています。全国の独立系映画館は今、岐路に立たされているのです。新富座が来年いっぱいで閉館するという話を苫小牧・シネマトーラスの堀岡氏から聞いて驚きました。このようなニュースをどう受け止めればいいのでしょうか。
さて、大雪に見舞われた岩見沢に向かいました。友人の会社に電話をし、トラックを仕立てて出発しました。もちろん映写機を買うためです(私個人としての買い物です)。Yさんが同行してくれたので大助かり! 道中での話も面白く、勉強になることばかりでした。譲り受けたのは映写機2台・幕・ランプ・整流器・スピーカーなどです。春までに電気関係の勉強をしっかりして来る日のために準備をします。可能であれば、来年は2か所位で野外上映会が出来たらと考えています。
年末年始の上映作品は「初恋のきた道」のチャン・イーモウ監督の最新作「サンザシの樹の下で」です。あわせてリクエストにお応えしたアンコール上映「一枚のハガキ」です。皆様と劇場でお会いできること楽しみにしています。では。
NPO法人CINEとかち 代表理事 豊島晃司